第2回  雑木林の生き物と人、その関係をさぐる  

2017年7月2日  9:30~12:00 

 梅雨の合間の曇り空、心地よい風が吹く中、気持ちの良いスタートとなりました。昨日まで恵みの雨を受けていた木々は青々とし、所々で涼しい木陰を作ってくれていました。今年度2回目のてくてく八ヶ岳では、「雑木林の生き物と人、その関係をさぐる」をテーマに、自然と歴史をさぐりながら、長坂町のオオムラサキセンター自然公園を起点に日野春駅周辺を散策しました。    

 スタート地点のオオムラサキセンター自然公園の棚田には、茅葺屋根の水車小屋があります。茅葺屋根は、夏は涼しく、冬は暖かいそうです。かつては、農村地域の住宅の屋根として多く使われていました。こちらの茅葺屋根は、昨年秋に茅葺職人の方が泊りがけで葺き替えとのことです。棚田や茅葺小屋や水車を見ることで、雑木林周辺での人々のくらしを感じることができました。 8tekuteku17071.jpg
8tekuteku17072.jpg  道草をしながらのおやつタイムでは、散策道中に生っている桑の実や木苺をいただきました。初めて食べる方、懐かしの味と仰る方、それぞれが初夏を味わう時間となりました。
また道中では、サンショウの香りをかいだり、シダ植物、ヤマウルシ、オニグルミ、ヌルデ、ネムなどの羽状複葉の植物を見つけ、図鑑を引いて葉の形などを確認しました。  8tekuteku17073.jpg
8tekuteku17074.jpg  七夕に近い日付での開催のため、エコロード沿いの笹を眺めながら「七夕さま」を皆で歌いました。作詞をした権藤はなよさんは山梨県の穴山の出身です。歌詞と意味の確認をしながら、権藤はなよさんが見ておられた、オオムラサキが飛ぶ棚田の風景に思いを馳せました。
新しい舗装道路沿いには、道の拡張のため一箇所に集められた道祖神と馬頭観音が奉られていました。馬頭観音は、頭の上に、馬の顔をのせた観音様です。昔はこの辺りで馬を生活の一部として利用し、その馬は家族のように大切な存在であったということを伺えました。  8tekuteku17075.jpg
8tekuteku17076.jpg 日野春駅の外に「信玄公旗掛松事件」の記念碑がありました。中央線日野春駅が開業、蒸気機関車が通るようになり、人々の暮らしは便利になりました。しかし駅のそばの信玄公が旗を掛けたと伝えられた松があり、煙で枯れてしまったという事件があったということをしりました。
また、かつては単線で、穴山からの険しい斜面をつづら折りで上り下りするために不可欠であった、スイッチバック設備について学び、かつて使われていたという給水塔も見ました。 
オオムラサキセンター自然公園へ戻り、七夕の短冊にそれぞれの願いを書き、第2 回てくてく八ヶ岳は終了となりました。  8tekuteku17077.JPG

 終了後、昔の人々のくらしや思いを感じることが出来たような気がしました。昔があるから今がある。当たり前のことですが、私たちの日々のくらしは、昔の人々のくらしの積み重ねで成り立っています。時代とともに、技術は発達し、人々の生活は変化します。しかし、その中にも変わらない雑木林という自然の美しさが、今なお多く残っています。そのことを忘れずに過ごしたいと思いました。


(文責:実習生坂川実基)