第61回清里インタープリターズキャンプ~場のデザイン「時間・空間・関係性」~

第60回インタープリターズキャンプ(体験学習法)〜伝わるための「伝え方」を学ぶ!〜

 


第61回清里インタープリターズキャンプ
 場のデザイン「時間・空間・関係性」体験レポート  

 日時:2017年2月27日(月)~3月1日(水)
会場:キープ自然学校ほか

 今回のインタープリターズキャンプは、『場のデザイン「時間・空間・関係性」』というテーマで実施しました。環境教育に携わっている方、ガイドとして活躍されている方、これから活動される方など、様々な立場の方々にご参加いただきました。 

1日目

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研修初日、まずは講師のキープ協会・増田より、「場のデザイン」についての基礎的な講義からはじまりました。そもそも環境教育とは、持続可能な社会実現のため、主体的に行動できる人を育てる教育のこと。その「行動化」を促すための「場づくり」が必要です。参加者さんにとって、安心・安全で、行動が促され、主体的に関われて、互いを認め合える場所。そんな場を生み出すための大切な要素が、「時間・空間・関係性」です。 

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 この「時間・空間・関係性」を学ぶため、『KP法実習(紙芝居プレゼンテーション)』に挑戦しました。このKP法とは、キーワードが書かれたA4用紙をホワイトボードなどに並べて解説するプレゼンテーションの技法です。参加者の皆様に出されたお題は「私のお国自慢」。時間は3分、目標は「聞き手の方がお国に行きたくなること」です。
話の流れ、時間配分、立ち位置、参加者さんとの距離、言葉のタイミング、ホワイトボードの使い方、発表者からの発問・・・などなど。みなさん「時間・空間・関係性」を意識しながら、「行ってみたい!!」との心の動きにつながるよう、「お国」の魅力を一生懸命発表されていました。

2日目

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 この日の午前中は、キープ協会の関根が講師となり、野外にて自然体験プログラムを行いました。この時間の目的は、キープのプログラム体験を通して、プログラムの中での「場のデザイン」を知ること。この時間で体験したことを参加者さん同士で振り返り、「時間・空間・関係性」の観点からどのような工夫がされていたか、お互いの気づきを分かち合いました。

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午後の時間は、「企画のブラッシュアップ」を実施。この日の午前までは、「一つの体験の中」というミクロな視点での「場のデザイン」を考えてきましたが、午後からは「一つの企画」という、今までよりマクロな視点での「場のデザイン」を考えます。ブラッシュアップする企画は、参加者の皆様がそれぞれの現場で実施中・または計画中の企画。「場のデザイン」を学びつつ、その「成果」をそのまま現場で活かして頂こうという試みです。
様々な現場で様々な企画があり、その企画の数だけ悩みがあり・・・。二人の講師も交え、参加者さん同士で意見を出し合い、互いに学びあう場。皆様にとって、とても有意義な時間になったようです。

3日目

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最終日、ここまで学んできたことを振り返り、参加者の皆様とともに「インタープリターの場づくりで大切にしたいこと」をリストアップしました。
・柔軟性のある計画・進行
・ドキドキ、ワクワク感
・共感する(否定しない)
・余裕を持つ
・自分自身が楽しむ     ・・・などなど。
「場のデザイン」における時間・空間・関係性は、それぞれが独立した項目というわけではなく、状況に応じてそれぞれが複雑に絡み合う「変数」のようなもの。「この場合はコレ!」といった「公式」がない分、インタープリターの経験と技術に基づいた判断力が問われるものでもあります。どちらかというと、今回のテーマはやや難しい内容ではありましたが、参加者の皆様がこの3日間で得たものは、とても大きかったようです。

この研修をきっかけに、皆様がそれぞれの現場で活躍されることを心から願っています。

 (村井 孝一)


第60回 インタープリターズキャンプ(体験学習法)
〜伝わるための「伝え方」を学ぶ!〜

【講師】津村 俊充(つむら としみつ)<南山大学名誉教授、JIEL代表理事・所長>
    鳥屋尾 健(とやお たけし)  <公益財団法人キープ協会環境教育事業部課長>
【日程】2017年2月8日(水)〜10日(金)
【会場】キープ自然学校

北は北海道、南は沖縄県、ほか屋久島、島根、宮城、福島と全国各地から18名の参加者さんが集まりました。講師は体験学習法のプロである津村先生(通称「つんつん」)と、インタープリテーション(伝える)プロである鳥屋尾(通称「やっさん」)のお二人です。
今回のキャンプのねらいは以下の4つです。
 ①インタープリテーションをしっかりと理解する
 ②体験学習法を理解し、活用方法を学ぶ
 ③伝わるための「伝え方」のヒントを持ち帰る
 ④自分自身のねらい(目的)を達成する
実習と講義をとおして、お互いに学び合う濃密な3日間となりました。

【1日目のテーマ:「インタープリテーション」と「体験学習法」について知る】

まずは開講式。キャンプのねらいやスケジュールなどを確認しました。続いて「お互いを知る時間」。春夏秋冬どの季節が一番好きか?好きな冬の楽しみ方は?など、全員で紹介し合いました。その後は雪がチラリと舞う中、森へ出発。講師鳥屋尾(以下「やっさん」)によるインタープリテーション(自然体験プログラム)を体験しました。自然物の中から着物の柄を探したり、小人(その名も「冬人(ふゆんちゅ)」)の一晩だけの住処を作ったり、みんなでワイワイ、お互いの視点や感性に刺激を受け合いながら冬の森を楽しみました。

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続いて、津村先生(以下「つんつん」)による体験学習法についての講義が行われました。3人組になっての実習を行い、そこで起こった心の動きも追いながら、「体験学習法とは何か」「コンテント(目に見えることで起こっていること)とプロセス(目に見えないもので起こっていること)」「体験学習法の循環過程」など、体験学習法の基本的な要素について学びました。 

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夕飯をはさみ、やっさんによる講義「インタープリテーション概論」。インタープリテーションとは何か、またその特徴や公式、デザインの仕方について学びました。「インタープリテーションを受けた後、今までまったく気にもとめていなかったものが鮮明に目に飛び込んでくるようになること、そんな変化を起こすことがインタープリテーションだ。」との言葉がとても心に残りました。

【2日目のテーマ:実際に「伝える」をやってみる!】

2日目は自由参加の朝散歩からスタートです。雪の結晶や動物の足跡など、雪が降っている時だからこそ楽しめるものに沢山出会えました。今日は参加者自身がインタープリターとなって実際にプログラムを実施します。プログラムを実施する上で大事にするとよいポイントや気をつけるとよいことについて、つんつんからお話をいただきました。全体を2グループに分け、いよいよプログラムの相互実施実習です。グループをさらに2~3人組の3つの班に分け、それぞれ「導入」「展開」「まとめ」のプログラムを担当します。また、順番にプログラムを実施するとともに、別の班のプログラム実施では「参加者」・「オブザーバー」それぞれの立場を体験します。短い準備時間、そして雪がしんしんと降る中だったにも関わらず、皆さんそれぞれ工夫をこらした素敵なプログラムを作成・実施してくれました!実施後は、グループでそれぞれの立場から気づいたことや感じたことを共有し、プログラムごとにふりかえりを行いました。

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その後は全体で「伝わるための場作りで大事な要素」について、話し合いました。頭も心もフル回転となった2日目。夜はナイトハイクへ出かけました。雲に見え隠れする美しい星空、雪に映る木々の影、雪に包まれながら、静かな森の夜をゆっくり味わう時間となりました。

【3日目のテーマ:伝わるための「伝え方」のヒントを持ち帰る】

最終日は晴れやかな青空が広がりました!まずはやっさんによる補いの講義からスタートです。インタープリテーションについての補足のほか、環境教育やESDについてなど、様々な事柄について講義がありました。その後は、つんつん主導の下、3日間学んだことについて整理する時間となりました。マインドマップにしながら、参加者の皆さんの疑問点やもっと話したいことについて、参加者の皆さん・講師・スタッフ、皆で話し合いました。その後は、3日間をふりかえる時間です。一人になってキャンプで学んだことや感じたことをふりかえるとともに、参加者同士でお互いの気づきを共有しました。最後は、参加者さん全員でリレー方式に修了証を手渡ししていき、また一言ずつ感想をもらって、キャンプは幕を閉じました。
「伝わる」ということは、その相手の心が動くということ。心が動くと、今まで目に入らなかったものが目に入るようになるなど、その人の行動が変わるはずです。そんな風に「伝え伝わる」ことで、行動する人が増えていったら、世界は素敵なものなっていくのではないでしょうか。
ご参加いただいた皆さん、3日間本当にありがとうございました!皆さん、これからも是非ご自分の大切にしたいことを伝えていってください!そこから「伝え伝わる」輪が広がっていったら、とてもうれしいです。そして、そうなっていくことが、とても楽しみです!

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