1988清里宣言

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国際社会における日本人の役割~ポール・ラッシュの精神に立って~

1988年10月22日に開催された、ポール・ラッシュ祭~八ヶ岳カンティフェア~国際シンポジウムに参加した私たちは、日本人が国際社会で果たすべき役割について、以下の諸点が重要であるとの共通認識に達しました。

今日の日本の繁栄は、国民の努力と同時に、とりわけ米国からの援助や諸外国との国際協力によって、達成されました。こうして豊かになった日本は、今こそ世界各国の平和と繁栄に積極的に貢献するという、国民的合意を固めるべきであります。しかし、このような貢献の成果を本当に挙げるためには、ただ単に政府間レベルばかりでなく、民間レベルでの国際協力に負うところが大です。その理由は、真に友好的な国際関係は、各国の民間相互の緊密な交流によってこそ築かれると、私たちは確信するからです。

真の民間協力は、援助を必要とする人々の自助努力を基礎として、その促進に対し向けられるべきであり、発展を目指す国の人々と共に、草の根レベルで問題解決を考えることが大切です。そして、国際協力は決して一過性のものであってはならず、飢餓、疾病、貧困、文盲などの克服はもちろんのこと、人類の普遍的な発展に対する長期的なビジョンのもとに行なわれ、特に若い世代が明日への希望と前進への意志を持つことが出来るように、永続的に推進されるべきであります。

私たちは、今日はこの民間協力の実例として、ポール・ラッシュ博士がかつて多くの米国市民らの協力を得て、八ヶ岳南麓・清里を拠点に、日本の復興のため、その一生を終えるまで全力を尽くしたキープ協会のこれまでの業績について、討議しました。驚くほど多数な米国市民の献金とボランティアワークとを結集した博士の理想と実践は、まさしく民間の国際協力の在り方として模範となるものであります。 私たちは、このような形で清里で実践された開拓者精神とボランティア精神とを模範とし、市民による草の根レベルでの国際協力を実践し支援することを、ここに宣言するものであります。今後においてこそ清里が実践の場であり続け、世界のKIYOSATOとなることを切に希望いたします。